スウェーデンを旅したバスケット 北欧民具

9/20/2016



スウェーデンでつくられた、パイン(松)を薄く削って編み込んだ蓋付きのバスケット。北欧、スウェーデンでは、こういった木を薄い板状にして編み込んで作るもの全般をspånkorg(スポンコリィ)と呼びます。spånkorgの中でも、この形をしたバスケットは旅行や、荷物を運ぶ時、また家で衣類を収納する時に使われていました。バスケットについての詳細は過去の記事に。




最近は、年月を経て飴色になった、状態の良い蓋付きバスケットを見つけるのは少し難しくなってきた気がします。今回の買付では、金具の錆具合、パインの色の状態など、好みのものを見つけることができました。移動にも使われていたこの形のバスケット。時々、側面に当時のラベルが残っていることがあります。今回見つけたバスケットには地名が記載されたラベルが残っていました。


約100年ほど前のラベル。1つめのこのラベルにはMalungsfors からÖrebroの文字。どちらもスウェーデン中部の町。現在のMalungsforsは現在人口600人の小さな町。

この頃のスウェーデンは農業社会から工業社会へ転換の途中。多くの人が農村を離れ工場へ働きに出かけていきました。当時Örebroにあったのは、製紙工場、靴工場、それにビスケット工場。

どんな風に使われたのか背景を勝手に想像してみる。こういう想像をしている時が楽しい。Malungsfors出身の若者が、家を離れÖrebroの工場へ働きに行ったのだろうか。よくみるとラベルは何枚も重ねられている。夏至祭やクリスマス、家族に会うために帰省を繰り返したのかなと。




もうひとつのバスケットにはLundsbrunn と Kvänumの2つの名前。それぞれの距離は約30km。Lundsbrunnは保養地で有名な場所。




生活の痕跡がみつかると想像は遥か彼方まで。これを持ってどこへでかけようか、何を収納しようか。考えているのが楽しい時。

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蓋付きパインバスケット 大 20世紀前半 スウェーデン    SOLD OUT

蓋付きパインバスケット 中 20世紀初頭 スウェーデン  SOLD OUT

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