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デンマーク トナカイマークのシガーボックス

7/23/2012
デンマーク トナカイマークのシガーボックス sold out サイズ W 22cm    D 16cm H 4.2cm  (内寸 W 20.8cm    D 14.8cm H 2.3cm ) トナカイの模様とHの文字が入ったデンマークのヴィンテージシガーボックス。内側にはトナカイマークと葉巻&タバコ工場の名前、右側面にはClaroの文字がみられます。 中央あたりにZOOLOGIと書き足された跡。ZOOLOGIとはデンマーク語で動物学のこと。動物学関係のメモなどいれていたのでしょうか。 シガーボックスなので木箱は軽く、留め具はかるくかぶさる程度。蝶番が古くなっているため蓋と本体に多少のぐらつきがあります。内側には鉛筆での落書きのあとや染み、所々亀裂があります。 ...

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スウェーデン 小さな民族衣装の木靴

7/22/2012
スウェーデン 小さな民族衣装の木靴 sold out L 17cm(長さ)  W 7cm H 8cm(かかと5cm) 17センチほどの小さな黒い手彫りの木靴。北欧民族衣装の靴に見られるような雰囲気です。靴底には鉛筆で書いた5の数字、つま先はかわいらしく上にとがっています。履き口には黒いレザーと彫りの装飾、甲があたる部分にはクッションとして赤味のある茶色のレザーが張られています。おじいさんが孫の為に作ったような愛らしい木靴です。 スウェーデンの民族衣装のイラストに載っていた同じような形の木靴。 ...

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自然と幻想の博物誌

7/22/2012
豊橋美術博物館にて「自然と幻想の博物誌」 という展示が行われています。 標本、図鑑、化石などを思わせるアート作品と実際の博物標本をあわせた展示。「虚構と実像の狭間に彷徨う博物標本を紹介」という紹介文がそそられます。 ナイト・ミュージアム・ツアーや『幻獣標本箱』江本創さんの「幻獣の化石をつくろう」ワークショップがあったりして、大興奮。心躍って申込んだらワークショップは小学生対象でした。。あまりに心躍って気がつかず。8月になったら展示を見に行く予定です。どんなアートの博物誌が待っているか楽しみです。興味のある方はぜひ。 写真は東京大学総合研究博物館小石川文館を訪ねたときのもの。大好きなヴンダーカンマーの世界。 ---------------------------------------- ●豊橋美術博物館 HP 夏休み企画展 「自然と幻想の博物誌」 7/14(土)-8/19(日)    豊橋美術博物館 ...

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デンマーク クリーム色ラベルの大きな薬瓶

7/20/2012
デンマーク クリーム色ラベルの薬瓶(大) 15,000円 サイズ 高さ31cm 直径17cm ボトル口直径6.5cm (ボトル口穴直径4cm) 理科の実験室にありそうな30センチ程あるどっしりとした大きなガラスの薬瓶。小さな気泡がたくさん入った厚みのある丈夫なガラスでできています。存在感があるのでショップやカフェのディスプレイオブジェとしてや、枝ものを生ける花器としても活躍しそうです。 ...

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買付と通常営業のお知らせ

7/19/2012
7月20日から8月1日までの間、スウェーデン、デンマークへ買い付けに向かいます。 今の北欧は20℃くらい。過ごしやすい気候なのでたくさん歩いていいものを見つけきたいと思います。 店は通常通り営業しておりますので、お近くにお立ち寄りの際は足を運んでいただければ嬉しく思います。 ...

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Antiques

整列する折りたたみハンガー

7/17/2012
デンマーク木製折りたたみハンガーセット ハンガー5本付 ※sold out きれいにならんで、整列集合。列を離れたら手を斜め下へピンと伸ばす。そんな動きを感じてしまう折りたたみのハンガーセット。 木製で、両側が上方向に折りたためるようになっています。土台には釘穴が2か所あり、壁に取り付けが可能です。コンパクトになるので車内や旅先など持ち運び用に向いています。 最後は万歳のポーズで。 ...

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【Anni Leppala アンニ・レッパラ】 アーティスト・イン・レジデンス

7/17/2012
引き続き、フィンランドの写真家アンニ・レッパラさんの情報です。この夏、アーティスト・イン・レジデンスとして来日され、国際芸術センター青森にて写真が展示されます。アーティストトーク&オープニングイベント、レクチャーも開催されますので興味のあるかたはぜひ!さらに嬉しいことに今月の「花椿」の表紙はアンニレッパラさんの写真です。機会があったらぜひご覧ください。(入手先は資生堂HPをご参考ください。) ---------------------------------------------------------- 夏のアーティスト・イン・レジデンス2012展覧会 : 国際芸術センター青森 「肌理と気配―Textures」 2012年7月28日 - 9月17日 ●Anni Leppala アンニ・レッパラ HP ●国際芸術センター青森 HP ●資生堂HP 「花椿」 ---------------------------------------------------------- 情報を下さったHさん、Kさん、ありがとうございました! ...

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Anni Leppala アンニ・レッパラ 写真集について

7/16/2012
天井の高い壁に並べられた、後姿や顔を隠した数枚の写真。数年前にフィンランドの美術館で初めて彼女の写真を見た時は、心がグラグラ動くような感覚に陥ってしばらく写真の前から動けなかったのを覚えています。それ以来大好きなフィンランドの若手女性写真家Anni Leppalaアンニ・レッパラの作品。隠された顔や、マスク姿の少女の写真は心の奥にある空想イメージを揺さぶって、美しさと怖さとを併せ持つ未知の世界に連れていってくれる気がします。 以前お取扱していましたアンニ・レッパラの写真集ですが、現在フィンランドでも完売となっており入手が困難になっています。現地から新たな連絡が入りましたら改めてご連絡させていただきます。写真集についての詳細は[過去の記事]からご覧いただけます。アンニ・レッパラさんのHPに作品がいくつか掲載されていますのでご興味のある方はぜひご覧ください。 ●Anni Leppala アンニ・レッパラ HP  ...

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雨のスウェーデンと晴天の夏至祭

7/16/2012
photo by Daniel Wangler  最近のスウェーデンは天気が悪い。毎日雨、雨、雨、過去最悪だと友だちが嘆いていた。 毎年6月末に行われる夏至祭は夏の訪れを祝う日。今年の夏至祭は本当にスウェーデンらしい、青くてきれいな夏の空だったのに。 夏至祭にはみんなで別荘に集まって、食事して、おしゃべりして、夏と自然を楽しむ。葉っぱで飾り付けたポールを立てて、その周りを子供も大人もみんなで歌って踊る。 写真は花と葉っぱで作った冠をかぶったエリオット。すごく似合ってる! 動画は友だちが過ごした夏至祭の様子。 http://youtu.be/pjiex1U18lc riyota ...

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スウェーデンの1920年代植物画リトグラフ

7/15/2012
スウェーデン 1920年代 植物画リトグラフ 1枚 940円 H 23cm x W 15.5cm 今日の一枚は EUONYMUS EUROPAEA L.  European spindle-treeと呼ばれるニシキギ属の植物です。木材はヨーロッパではスピンドル(紡錘)として使用されました。眠れる森の美女はたしか紡錘が刺さって深い眠りに落ちてしまったような。 北欧に生息している植物を集めたリトグラフ。常時100枚ほどご用意しています。お気に入りを見つけて下さい。 ...

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NEW HOMEPAGE

7/14/2012
ホームページをリニューアル致しました。一部未完成の部分もありますが、 これからWEB SHOPなども含め充実させていきたいと思っています。 今後ともどうぞ宜しくお願いします。 店主 2012.7.14 ...

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フィンランド 写真集 『TREE PEOPLE』 (英語版)

7/07/2012
cRitva Kovalainen & Sanni Seppo フィンランド 写真集『TREE PEOPLE』(英語版/2006) (オリジナルタイトル『Puiden kansa』フィンランド語) 全192ページ 高さ23.5cm、幅28.5cm ハードカバー 新書 7200円 ※sold out フィンランドで「もっとも美しい本賞」に輝いた本。フィンランドの2人の女性写真家リトヴァ・ドヴァライネンとサンニ・セッポ(Ritva Kovalainen & Sanni Seppo)が15年かけて撮りためた、美しく幻想的な木々と森の写真集。2009年に発売された日本語訳『TREE PEOPLE フィンランド・森の精霊と旅をする』(プロダクション・エイシア)の原書・英語版です。 松に文字を刻む風習や木、人々との心とが深く繋がっていた歴史、木にまつわる神話や詩、自然と共存する人々の姿。それら物語を交えながら紹介される、白樺並木や大きなもみの木、文字が刻まれた松の木、守護の木、雪でおおわれた大地にそびえる幻想的な木の写真など、一枚一枚の木々の写真がどれも美しく幻想的です。 フィンランドに存在する「すべての人の権利(everyman's right)」 森を散歩したり、ベリーやキノコを採集するといった森の恵みを享受する権利は土地の所有者が誰であろうとすべての人に与えられた権利である、というもの。自然豊かなフィンランドにおいても大規模な森林伐採によってその権利が侵され始めていました。写真家2人は人間にとっての森の本当の意味を知るために旅に出ます。情報を収集し、森や木にまつわる歴史や物語を調べ、フィンランド各地に残る古い木を訪ね、人々を訪ね歩き、話を聞くことを繰り返しました。そこで彼女たちも今まで知らなかったフィンランドの木にまつわる歴史を知ることになります。森の精霊への畏敬、信仰、木にまつわる神話や詩、フィンランドの近代化の歴史の中で自然信仰が消滅していった過去も知ることになったのです。 本書のフィンランド語版『Puiden kansa』は1997年に「もっとも美しい本賞」に輝き、同時に2人の写真家は国家がすぐれた芸術家に贈呈する「フィンランド賞」を受賞しました。本書は日本語版では割愛された写真やイラストも含む全192ページ 高さ23.5cm、幅28.5cmのハードカバー。オリジナル版の美しい装丁や写真の数々をご覧になりたい方にお勧めです。 この本の最初のページにはこうあります。「For people who love trees and forests」木と森を愛するすべての人へ。ぜひ店頭で手にとってご覧ください。 ...

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フィンランド Anni Leppala アンニ・レッパラ 写真集

7/07/2012
c Anni Leppala Anni Leppala アンニ・レッパラ写真集 15.5cmx21.5cm p.215 7300円(税込) ※sold out フィンランドの若手女性写真家Anni Leppalaアンニ・レッパラ。2010年フィンランドのYoung Artist of the Yearに選ばれ、215ページにわたる写真集が出版された。 1981年ヘルシンキ生まれ。2004年にTurku Arts Academy(トゥルク高等専門学校芸術学部)を卒業し、University of Art andDesign Helsinki(ヘルシンキ芸術デザイン大学)修士課程在籍。2009年東京資生堂ギャラリーで行われた『ヘルシンキ・スクール写真展─風景とその内側』で、ヘルシンキ・スクールを代表する4人の女性写真家の1人として展示を行う。ヘルシンキ・スクールとはヘルシンキ芸術デザイン大学から選りすぐられた学生、卒業生、教師からなる写真家のグループ。約50名が属し、国内外で活躍する。 アンニ・レッパラはひとつのプロジェクトにきちんとした始まりや終わりを作らず、そこに新しいパーツやイメージを加えていく作業を行う。この写真集と同様、彼女のエキシビジョンでは古い作品と新しい作品が混在する。彼女にとって大切なことはそれらのイメージがどのように関係し合っているかということ。時間の経過の中で変化したイメージと新しく加わったイメージとの関係性から新しい世界を作り出していく。 初期の頃は「瞬間」と「瞬間を手放すことのむずかしさ」というテーマがあったが、最近では「瞬間の奇跡」(the miracle of the moment)がテーマにあると言う。写真を撮った瞬間、目には見えなかった世界が現れる。「未知」はいつも彼女のイメージの中に存在する。隠された顔や、マスク姿の少女の写真は私たちのイメージをくすぐり、同時に美しさと怖さとを併せ持つ未知の世界を作り上げる。 写真の中の彼女たちはどこへ行くのか、なぜここにいるのか、どこからきたのか?何が起こっているのか、何が起こったか、これから何が起こるのか。アンニ・レッパラはシュルレアリストのようにより現実的で詩的な可能性がある世界を引き出している。 Anni Leppalaアンニ・レッパラ → HP 1981年ヘルシンキ出身、2004年からヘルシンキ芸術デザイン大学修士課程在籍。過去に使われていた物や場所など、人々が懐かしく思うようなものを撮影し、喪失感や時間の経過、不安などをシンボリックに表現する作風で知られている。2007年には、フィンランド以外で初の個展をイタリア、ミラノで開催した。 Anni Leppala インタビュー → ● Helsinki School → HP ...

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スウェーデン 1940年代 植物標本 (押し葉標本)

7/06/2012
スウェーデンを旅しながら出会った、3人のスウェーデン人が作った1940年代の植物標本。1人はスコーネ地方の海岸沿い、1人はスコーネ地方の小さな村、1人はイェヴレボリ地方の湖のほとりで採集したもの。短い春の景色を丁寧に閉じ込めるようにひとつひとつ丁寧に、凛とした姿で留められた草花は1枚1枚が穏やかな時間を閉じ込めた世界にひとつしかない作品。学名、スウェーデン名、採集日、採集場所、採集者を記載した手書きのラベルに70年の年月を感じます。 スウェーデンで植物採集、標本作成が盛んな理由にリンネの存在があります。「分類学の父」と呼ばれるスウェーデンの植物学者カール・フォン・リンネは、植物を分類する際に使う二名法(植物の属名と種小名をラテン語表記で表記し、命名者の名前を記載する)を体系化し、その分類法は全世界に広まり今日に至ります。 1800年代の中頃から1950年代までのスウェーデンでは自然教育の一環として学校授業で必ず植物採集・標本作成を学んでいました。1859年からは11歳からの生徒はリンネの植物分類方法を学ぶことが学校で義務づけられました。この学校での植物学習がアマチュア植物採集者の大事な基礎となっていったのです。リンネの存在がスウェーデン人としてのアイデンティティの一つと感じる人も少なくなく、今でも多くの人々が植物採集を楽しんでいます。 丁寧に貼られた押し花。ラベルから1944年8月12日に採集された事がわかります。 植物標本は、「HERBARIUM」と書かれたこのアルバムに挟んである状態で保存されている事が多い。 ...

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スウェーデン アンティークパインバスケット

7/06/2012
美しく飴色に変化した大きなパインバスケット。20世紀初頭にスウェーデンで作られたもので、手作業で丁寧に作られたバスケットは100年近くたった今でも頑丈で十分使うことができます。 薄く剥いだ松を斜めに編みあげ、少し厚めの木で周りを囲んだつくり。上部と両サイドにはハンドルがついています。このパインバスケットは、昔、移動時に使われたり、衣類や布等の収納に使われていました。運送にも頻繁に使われていた為、時々側面に貼られた郵送の送り状が残っているのを見かけます。 「スウェーデン人の心」と呼ばれるダーラナ地方では19世紀初めにこのパインバスケットを積極的に作り始めました。おそらくフィンランドのバスケットに影響を受けたものと思われます。パインバスケット生産の中心はダーラナ地方のヴォムフース。男性がそれぞれの家庭で作ったものをスウェーデン全体、特に首都ストックホルムに出荷したと言われています。北欧の寒さに耐えたまっすぐ生えた松の木、しかもゆっくりと成長した木だけを使うことでバスケットに強度をもたらしました。100年たった今でも頑丈なバスケットに出会うのはこの為だと言えます。 ひとつのバスケットにいくつかの郵便の送り状がみられることも。ランスクルーナやヴィースランダなど南スウェーデンの地名がいくつか見られます。たくさん旅行をしたこのバスケット。持ち主はどんな人で、何をしていたひとなのでしょう。 同じ送り状が椅子の裏面に見られることもあります。古い椅子の座面の裏にあった郵便のマーク。スウェーデンの南東部、スモーランド地方で作られたものが、南西部のマルメに送られました。 ...

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チャップマンの船の設計図

7/06/2012
18世紀のスウェーデン造船技師F.H.チャップマン(Fredrik Henrik Af Chapman)による船の設計図。1768年に出版されたもので、当時スウェーデンの王室科学研究員だったチャップマンが実在した62の船の設計図を書き、銅版印刷されました。こちらは1957年に再版されたもの。(こちらは銅版ではありません)彼は、当時の造船が経験を基にしていたのに対し、造船技術に流体力学、構造力学など科学的な視点を取り入れた最初の人でした。 スウェーデン・バルト帝国と呼ばれていた当時のスウェーデン。大北方戦争の最後の年の1721年、港町ヨーテボリでチャップマンは生まれました。父は海軍大佐でした。当時は絶対的な権力だったカール12世が亡くなり絶対王制が崩壊、立憲君主制が始まった頃。この背景は文化、学問、政治的に自由な風潮をもたらし、特に科学面でめざましい発展がみられました。スウェーデンの歴史的の中で Age of Libertyと呼ばれていた時代でした。 若い頃に造船技術に科学を取り入れる事を決意したチャップマンは、23歳の時3年間ロンドンに渡り造船を学びます。スウェーデンに戻り仲間と造船所を設立した後、スウェーデンのルンドとロンドンで数学を学び、イギリス、オランダ、フランスなどの造船所で、軍艦の構造を学びます。1757年、スウェーデンの国王が彼をスウェーデンの軍艦造船副責任者として雇い、36歳の若さで王室科学研究員となりました。彼の研究員としての成果のひとつがこの設計図集「Architectura Navalis Mercatoria」。これにより彼は世界的な造船技師としての地位を築きあげたと言えます。 熱心な研究により設計された船は、デザイン、流体力学、構造力学などに優れ、どんな風圧にも負けず、より安全でより早いスピードで航海したと伝えられています。ふちが褐色に日焼けした設計図。細やかなラインが美しく、額装しても良さそうです。 size 21cm x 33.5cm ...

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『Form』 スウェーデンデザイン雑誌

7/06/2012
1932年に創刊された雑誌「Form」。1845年に設立されたスウェーデンクラフト・アンド・デザイン協会(SSF のちのスヴェンスク・フォルム)により発行された「Form」は今なお精力的に活動を続けています。 SSFが生まれたのはちょうど北欧に産業革命の波が押し寄せていた時代でした。従来の生産方法は工業化を迫られ、スウェーデンの伝統的な製品は海外の大量生産品に脅かされていました。イギリスのアーツ&クラフツ運動に影響を受けた彼らは大量生産に反対し、運動を組織化。その目的は「芸術家と協力して、スウェーデンの家内工芸の製品、手工芸品、工業製品の洗練を図り、家庭文化の向上と共に一般大衆の趣味の向上に努めること」でした。 20世紀の始めにはGregor Paulsson(グレゴル・ポールソン)ら新しい世代のアーティストがSSFに加わります。彼はモダニズムの代表者であり、工業社会の可能性を前向きに受け止めたドイツ工作連盟に大きな影響を受け、「芸術家を産業へ」「より美しい日用品を」というスローガンを打ち出しました。「Form」は毎号、インテリア、陶器、ガラス、家具、テキスタイルなどテーマごとに特集を組み、デザインや手工芸品など幅広い範囲を取り上げました。美しさとは、デザインとは何かなど当時の活躍していたデザイナー、アーティスト等がこぞって記事を書いた雑誌でした。 店内には1950年代、60年代のものを中心に展示しています。写真やイラスト、メーカーの広告等はどれも洗練されており、眺めるだけでも十分に楽しめる雑誌です。 ...

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『Svensk Form』

7/06/2012
麻の生地にゴールドの箔押しで “Svensk Form” (スウェーデンの形)と書かれただけの装丁。見た目だけでは中身が想像できないシンプルで美しいこの本は、1961年スウェーデンで出版されました。 Ake Stavenow と Ake H. Huldtによって作られたこの本には1950年代のスウェーデンの優れたデザインが集結されています。 著者オーケ・スターヴェノブは、スウェーデン国立芸術工芸デザイン大学"Konstfack"の学長、もうひとりのオーケ H.フルトゥは、スウェーデンのデザイン組織Svensk Formの代表、またスウェーデン国立芸術工芸デザイン大学の教授であり、1955年にヘルシンボリで行われた伝説的なスウェーデンデザイン博覧会「H55」のキュレーターでもありました。どちらも当時のスウェーデンデザイン運動の中心的人物でした。 270ページにわたる本書の前半は当時のデザイン学校の様子や作家のアトリエ、製鉄所やガラス工場、エキシビジョン等の様子を伝えるもので、スウェーデンを代表するデザイナースティーグ・リンドベリがアートやデザインを教える姿や、彼の生徒であり、現在ガラスアーティストとして活躍するバーティル・ヴァリーンが授業に耳を傾ける姿が載っています。後半は機能的、かつ美しく、生活を豊かにする陶磁器、ガラス、テキスタイル、家具、車、家電など多岐にわたって紹介されており、当時の最先端のデザインが一同に見られます。 ヴィッケ・リンドストランド、エリック・ホグラン、バーント・フリーベリ、カール・マルムステン etc、名前を聞いたことがある人もない人も北欧のデザインを知っている人も知らない人も楽しめるスウェーデンのデザイン黄金期がぎっしりと詰まった一冊です。 ...

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スウェーデン伝統刺繍 ヤルブソー刺繍(Jarvsosom)

7/06/2012
『Jarvsosom』 Berit Eldvik Brita Abrink 1979 LTs Forlag この本はスウェーデンの伝統刺繍のひとつであるヤルブソー刺繍(Jarvsosom)の歴史や、刺繍のパターンをたくさんの図案や写真と共に紹介しています。 ヤルブソーはスウェーデンの中部ヘルシングランド(Halsingland)地方の小さな地域。中世の初めからリネンが栽培され織りが盛んだったヤルブソーはリネン産業のおかげで裕福な家が多く豊かなインテリア文化が育った地域でした。1つの家に存在する客用ベッドの数が経済や社会的ステータスを図る一つの方法だった時代、ベッドリネンの装飾は女性の能力を表現でする場でもありました。15や20のベッドを持つ事も珍しくなく、女性はベッドカバーやピローケースをヤルブソー刺繍で美しく装飾しました。 19世紀初頭まで贅沢品だったコットンでしたが、紡ぎ、染めの点でもリネンより利便性が高かった為、勢いよく普及。1830年代には安く手に入る日用品へと変化しました。しかし機械で織られたコットン布はクロスステッチなどの刺繍には向かず、そこでスウェーデンではヤルブソー刺繍に使われるようなフリーステッチ刺繍の技術が増えていきました。ヤルブソー刺繍や他の地域の刺繍にも見られる赤い色は、トルコレッドとよばれ、その綿糸はトルコ糸と呼ばれました。当時は赤い糸は東洋またはトルコから輸入されていたもので、ヨーロッパでは赤い糸を作る技術がなかったと言われています。その為、トルコレッドの糸はとても貴重で特別な時に使われていました。 最も古いヤルブソー刺繍は1847年に見られ、おそらく1840年代のフリー刺繍から発展したものと言われています。20世紀に変わるときに、ヤルブソー刺繍は突然消滅。1950年にSigrid Julinによって再発見されました。彼女は若い頃ヤルブソーで育ち、刺繍を習いましたが、1950年に地元に戻った時にヤルブソー刺繍が消えていることに気が付きます。それからその地域の女性にヤルブソー刺繍を教え始め、今ではスウェーデンで愛される伝統的な刺繍のひとつとなりました。 スウェーデン中部に住む白樺細工の先生カーリンのご自宅で見せていただいたクッションやベッドデコレーション。カーリンの出身はヤルブソー。どれも彼女の手刺繍です。トルコレッドが年月を経て淡いピンクへと変化しています。 ...

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