前回に引き続き、北欧の民芸チップカービングをいくつか。 前回紹介した箱以外にも様々なものにチップカービングの彫刻がみられます。 時々見つかる彫刻の写真立て。窓を少し左によせて、円や三角を組み合わせ、間を彫っていく。とても良い雰囲気の木製フレームでした。 あまりみかけない、レザーの型押しのフレーム。 伝統的なカップ。 チップカービング以外も含まれていますが、スプーンの柄に彫刻を施すのは昔からよくみられました。こちらはストックホルム北方民族博物館で。 photo by Upplandsmuseet チーズの型。固めると表面に模様がつくようになっています。装飾目的だけではなく、菌が入り込み、チーズがおいしくなるのだとか。 番外編。チップカービングは手間がかかるので、ほとんどが小箱なのですが、珍しく幅40-50cm程の大い箱をみつけました。すごい、と思ったら、途中までで終わっていた。5面すべてに彫刻するのは大変だよね、と、なんだか納得。制作過程がわかる細やかな下絵をみることができて、ユニークな出会いとなりました。続きを彫ってみるというのも面白そうかも。 ...
前回紹介したスウェーデンのチップカービング木製花台。 北欧の木製品の彫刻によくみられるチップカービング。買付の際、使い込まれた豊かな装飾の箱に出会えたときは感激もひとしお。様々なパターンがあり、どれも彫り手の創意工夫が感じられてたまらなく好きです。 今回は過去に手にした箱からいくつか。 取っ手に角を使った長方形のチップカービングの箱。本当に美しく、博物館に陳列されていそうな佇まいでした。 こうやって大切に彫刻された箱は、昔、貴族間の贈り物にされたといい、手紙やドライフラワーなどを大切に保存するのに使われたといいます。なんてロマンチックな。 シンプルな彫り模様がかえって目をひく箱でした。 珍しい八角形の箱。こういった高さのあるものは、タバコの葉を入れるのに使っていたとのこと。 15世紀コロンブスが新大陸から持ち帰り、スペインを中心に広がったと言われるタバコ。古くは万能薬として重宝され、北欧スウェーデンでも高級品嗜好品として扱われました。はるか遠くから届くタバコに、装飾した専用の箱を作り大切に使用したようです。 こちらも同様。側面にTOBAKの文字が彫られています。 チップカービングの装飾は箱以外にも、写真立て、スプーン、チーズの型などにも施されます。次回はそちらをご紹介したいと思います。 ...
北欧、古い木製品にみられるチップカービングの彫刻。手作りの箱やスプーンの柄に施されることが多いですが、こちらは花台の台部分一面に彫刻されています。 いくつもの円を重ね合わせ、内側を削りながら影をつくり、見事な3つの大輪の花をさかせていてるようです。 クローバーのような形の台面と装飾された3つ脚。 花台の他、ちょっとした荷物置き等、インテリアとしてお楽しみください。(体重をかけるには強度が十分でないため、スツールとしての使用は避けてください。) ONLINE SHOP →スウェーデン チップカービング 木製花台 sold out ...
LAVVO EXHIBITION 『 リンネの採集旅行 』 2016.2.26 fri - 3.8 tue 18世紀 スウェーデンの博物学者、カール・フォン・リンネは、25歳のときに調査のために訪れたラップランドの地で膨大な観察記録を行いました。そこには、自然とともに慎ましく誇り高く生きているサーミの人びとが暮らしていました。リンネは彼らの文化にも大変興味を持ち、民族衣装や太鼓を持ち帰り、衣装を着ては知人たちを喜ばせたそうです。 今回のLAVVOさんの展示では、サーミの民族衣装に身を包んだリンネの肖像画に見られるようなピューター刺繍入りトナカイ革の採集袋をはじめ、LAVVO定番アイテムである王冠の針山、ドングリの編み針、標本函が並びます。 【 ワークショップのお知らせ 】 LAVVOによるワークショップ開催 「サーミのピューター刺繍入りペンダント」 日時 2/27(土) 1部 11:00-14:00 × / 2部 15:30-18:30 × キャンセル待ち受付いたします。 参加費 5,800円(材料費込) 場所 ミュシカ店内 ■予約制 2/1(月)12時よりTEL/メールにてご予約受付いたします。 氏名、連絡先、ご希望の時間、参加人数、ご希望の色(白革x青 or 黒革x白)をお知らせください。 (TELによる受付は営業時間内のみとなります。) -------------------------- LAVVO(ラーヴォ) 結城伸子 造形作家。自然からインスピレーションを受けた物を形にする。 著書『海と森の標本函』(グラフィック社刊) http://www.takonomakura.com/ 今回で2度目となるLAVVOさんの展示です。LAVVOさんは森や海辺を歩き、「自然の落とし物」を拾い集め、そこからインスピレーションを受け形にしています。今回は森や海の作品の他に、長年研究されている北方民族、なかでも北欧の北極圏にくらすサーミの人たちにまつわる作品を展示してくださいます。 ぜひ多くの方々にご覧いただければ幸いです。皆様のお越しをお待ちしています。 ...
本日1月4日より営業しております。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 2016年の企画展のご案内です。少し先になりますが、2月末からLAVVO(ラーヴォ)結城伸子さんによる個展が始まります。 自然からインスピレーションを受けた物を形にすること、北方民族の研究などとてもユニークな視点で活動されているLAVVOさんの作品を展示させていただきます。期間中はLAVVOさんによる「北方民族サーミのピューター刺繍入りペンダント」ワークショップも予定しています。どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。 ...